突然ですが、皆さんはクリエイティブ・クラスターと呼ばれる場所について聞いたことがありますか？

クリエイティブ・クラスターには様々なスタートアップや、クリエイティブ系の企業が集まります。クラスターには、新しいアイディアが生まれる場所というコンセプトに賛同するコミュニティーが形成され、そのコミュニティーの仕事、生活、遊びの多方向に展開する場所が生まれます。

現在、世界中に広まっていますが、サンクトペテルブルグでは10年ほど前から、スタートアップなどのスモールビジネスをサポートするため、または町の中心地にある放棄された建物を再活用し、街をキレイにするような意味でもCreative Space（Творческое Пространство）と呼ばれるクラスターが街のあちらこちらに出来上がるようになりました。クラスターのレジデントには、特にクリエイティブ系のビジネス、文化的なプロジェクト、NPO法人、コンセプト飲食店やカフェなどのマイクロビジネスが多いようです。

では、ここ最近サンクトペテルブルグでクリエイティブ・クラスターが増えてきている理由をもう少し詳しく見ていきましょう。

1) 放棄地域から人気スポットへ

今まで町の中心にあっても、抑鬱な感じで人を寄せ付けなかったようなエリアも、クリエイティブクラスターができることで、若者やアーティスト系の人たちを引き付けることができます。その結果その地域が賑やかにり、その影響で周辺地域の賃料が上がったり、新たなインベストも入ってきます。町の経済的なポテンシャルがアップする訳ですね。

2) スモールビジネス支援

マイクロビジネス、クリエイティブ系ビジネスのために活用できるスペースを提供します。また、資金力の乏しいスタートアッププロジェクトには、安い家賃だけでなく、クロス・プロモーションなどのインセンティブが魅力的です。ここで言うクロス・プロモーションとはクラスターのコミュニティのメンバーがお互いに相手のサービスと商品を宣伝したり、自分のお客さんにも相手を紹介したりすることです。またはコミュニティーのメンバー同士でサービスを利用しあうこともあり、その場合は普段より安く利用できることもあります。そういうインセンティブのお陰で限られた予算の若い起業家でも、クラスターにおいて自分のビジネスアイディアを試すことができます。

3) 多様なコンセプトを集約して面白い場所に

週末を過ごすための選択肢として、通常のショッピングセンターではなくて、クリエイティブクラスターを選んだ場合、ミュージアム、面白いショップ、アートハウス映画、人気なハングアウトスポットなど、様々な人に対して、朝から晩まで時間を過ごせる幅広いバリエーションを提供します。

サンクトペテルブルグ市で人気のクリエイティブ・クラスターの例：

– TKACHI http://www.tkachi.com/
– LOFT PROJECT ETAGI http://www.loftprojectetagi.ru/
– GOLICYN LOFT https://vk.com/golicynloft
– TAIGA http://taiga.space/
– LUMIERE HALL http://www.lumierehall.ru/spb
– 3RD CLUSTER https://vk.com/3rdcluster
– BERTHOLD CENTRE https://vk.com/bertholdcentre

クリエイティブ・クラスターの賃貸

ここまで、読んできて自分のビジネスのためにクラスターでビジネスをすることを検討している方がいるかもしれません。クラスターの賃料はどうなっているでしょうか。
BS Art Development Group（http://bs-realty.ru ）というクリエイティブクラスターの物件を専門に扱っている会社のサイトを見ると、広さは12m ²から170m²までと様々で、価格はロケーションによって異なるものの、平方メートルあたり700～1200RUB程度とのことです。水道、電気代は別です。

以下のページでもクラスターの賃貸情報をチェックできます。
https://vk.com/arendavspace　

皆さんはクリエイティブ・クラスターに行ったことがありますか？機会がありましたら、是非訪れてみてください。