ロシア医療制度の特徴
前回、ロシアにおける教育制度について話していました。今回は医療制度の主な特徴についてお話したいと思います。まず、教育機関のように医療機関も国立と民間にわかれています。
ロシアでは全国民がOMS(強制加入医療保険, ОМС, обязательное медицинское страхование)を持っており、国立の区に設置されている医療機関(クリニックや総合病院)において、無料で医療サービスを受けることができます。
また、区の医療機関から無料で医者を自宅まで呼ぶこともできます。患者の状態がそれほど深刻ではなくとも(風邪など)自分で病院まで行けない場合は、このサービスを利用することができます。症状が深刻な場合はもちろん救急車を呼ぶこともできます。
無料であるため、診察までに長時間の待ち時間が発生することが多いです。また一部の治療に関しては有償で受けることも可能です。
国立機関は、大体総合機関ですが、民間病院は、総合病院もあるし、専門クリニックもあります(眼科、歯科病院などです)。
ロシアでは、民間病院は価格とその質によって病院間で差があります。このため、ロシア人はサービス内容、価格、知り合いの意見や、ネットの口コミなどを参考に、医療機関や医者を選択します。
国立の病院は先述の通り無料ですが、病院や医者を選択することはできません。またサービスの質は民間と比べて劣ります。また、重病の場合(遺伝病、がんなど)に無料で治療を受けることは困難です。そのような場合、患者の家族は、より大きな都市、または海外での治療に行くために金策に走る必要があります。
OMS以外にもDMS(個人医療保険、ДМС, добровольное медицинское страхование)があります。
国立病院のサービスに満足できない層や、会社の福利厚生の一部として会社が社員に対して購入する場合があります。購入者は、価格や保険内容を検討して保険プログラムを購入します。
ロシア連邦予算
(ロシア連邦予算:国家問題、国防、医療、教育、安全保障)
出所:RBK
ロシアの医療には改善すべき点がまだ多くあります。ただし、この図を見る限り医療費の予算はわずかですが年々上がってきています。私の印象でも近年新しい病院ができたり、新しい機械を導入したりする病院が多くみられ、状況は改善の方向に向かっています。これからロシアの医療制度は改善していくと考えています。
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